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WX5 キー重さとサイドキーストロークの調節(講師:ビバ!さん)

 ビバ!さんより、WX5をサックスの運指感覚に近づけるために「ピアノ線を使ってキーを押す抵抗を強くする、キーに付属のスポンジを切り落としてストロークを長くする」改造について報告をいただきましたのでご紹介いたします。(本文と写真はビバ!さんによるものです。ありがとうございました)。


キー強さ(重さ)の調整

 WX5のキーは、速いパッセージも吹けるように出来ているので、サックスに比べてタッチが非常に軽く、サックスからWX5に入る人にとっては軽すぎて運指がばらつくという問題が生じます。ましてWX5をサックス練習機として捉えて使っている場合、この軽さに慣れるとサックスに戻れなくなります。

 そこで、ピアノ線を利用してキータッチを重くしてみました。

 必要な物は、日曜大工店などにおいてあるピアノ線(0.5mm)、アロンアルファ(ジェルタイプ)、ラジオペンチです。 ピアノ線はこれ以上細いのが売ってるのかどうかはわかりませんが、0.5mmでもちょっと太いかな〜(=キー動作が重すぎる)って感じです。

 

 まずはばらしましょう♪ キーが本体から外せるレベルまでばらします・・・つまるところ全バラシ。バラシ方法はコチラを参照ください。

 ラジオペンチでピアノ線をこんな形に加工。

ピアノ線はかなり焼き込んだ金属ですので、粘り気があまりありません。一度90°に曲げたピアノ線をちょっとでも戻そうとするとパッキリ折れちゃいますのでご注意を。また、ピアノ線を切るときは、切り落とす方が短いとピィンと弾け飛ぶことがあります。人やペットがいないところでやりましょう♪  (管理人注:さらに、目の安全のため保護メガネかサングラスをかけて作業することをおすすめします)

 曲げる角度も大事です(^^ これ以上開くとかなり重くなります。1時間も吹いてると指が悲鳴あげるほど(笑

 ピアノ線をこんな感じにアロンアルファで接着。

ピアノ線にちょっと塗って、ピンセットかなにかでキーに押さえつけます。 アロンアルファって白くなっちゃうのが難点・・・・(−−。  (管理人注:白くなるのを抑えるには接着剤の塗布量をできるだけ少なくするのがポイントです。)

 このときに、接着する位置はかなり要注意です。細いピアノ線とはいえ、キーを押したときに本体とキーにちょうど挟まれる場所にあると、そのピアノ線の太さ分が邪魔してキーがセンサーに触れることができなくなることがあります。

 組み立てます。ピアノ線は、本体に接する方は長めにとっておくといいです。短いと切り口が本体を傷つけるほか、組み立てのときにひっかかってなかなか邪魔をしてくれますw 半泣きになりながらやってました(笑

 見た目は、キーの間にちこっとピアノ線が見え隠れしますが、あんまり変わりません♪ 裏返すとアロンアルファの白が見えちゃいますが・・・・(/ω\*)

 

 改造済みのWX5とサックスのキーの重さを比較してみると、改造前よりは全然近くなってます♪

 ですが、そもそもサックスとはキーの重さの種類が違う気がします。構造から違いますしね(^^; サックスはキー自体が質量があるためか、押す瞬間が一番重く、押し下げてしまえばあまり力はいらない感じ(といってもほとんど均一の力加減)だと思いますが、この改造済みWX5は、押し下げきったときが一番力がいります。指の疲れ方がサックスとは結構違います。

 サックスと同じ感じの重さにするのは難しいかも・・・・キーが金属製になったりしたらちょっとは近くなるかもしれませんね(^^


サイドキーストロークの調整

 WX5のキー配置ですばらしいのは、写真矢印のサイドキーの存在だと思います。サックス同様とまではいかないものの、主な運指で使うサイドキーはほぼ装備してあります。

 ですが、このサイドキーは総じてポジションが低い! そしてサックスに比べるとストロークが短い! せっかくサックスっぽいサイドキーなのに、これはもったいないということで、これも改造しました(^^

やっぱりバラシから。全バラシしてキーを取り外します。バラシ方法はコチラを参照ください。

 WX5のキーの可動範囲はすべて、このスポンジのストッパーで調整されています。このスポンジ、サイドキーの部分だけ余計高くできてます。だからポジションが低いしストロークも短いんですね。

 じゃあ切り落としちゃいましょう♪ 全部切り落とすとクッションが無くなるのでキーにも悪いし、キーのポジションもかなり高くなっちゃうので半分くらいにします。切り落とす前の写真を撮れなかったのが残念(−−。 

 組み立てます。結構ポジションが高くなりました♪ ストロークも「押したぁっ」ってくらい長いですよ(^^ かなり器用な人ならばらさなくてもスポンジを切り落とせるかも(笑 

 ただし、確実に神速フレーズは吹けなくなると思います。あくまでサックスに近づける改造ということでよろしくお願いします〜〜。

 それにしても、例えばHigh Dキーって、サックスだと左人差し指の付け根あたりで押すんですよね・・・WX5だと人差し指第一関節あたり。これはかなり操作感が違います。この辺も改造できないかなぁ・・・( ̄¬ ̄# というか、サックスの形そのまんまのWX後継機が出てくれないものか・・・・。


管理人より:
 一応お断りしておきますがこの改造を行うと保証期間内でも保証が効かなくなることが予想されます。改造は自己責任でよろしくおねがいします。 それにしてもビバ!さん、なんと購入した翌日にWX5をバラしてこの改造を行ったそうです(かなりの強者ですね)。サックスの夜間練習代替専用にWXを使っている人は検討してみてはいかがでしょう。

 ※なおこの頁は日本ウィンドシンセ協会(JWSA)内にある「WX5のキー重さとサイドキーストロークをサックスに近づける」と同じものです。ビバ!さんとJWSAの了承をいただき両方のサイトに掲載させていただきました。

October.26.2002作成(ビバ!さん)、Mar.21.2008最終改訂

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