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VL70-m PROM交換記 (Windlist VL70 Prom)

および、TURBO VL(Patchman Music TURBO VL Upgrade Chip for Yamaha VL70-mについて

重要:VL70-mの最初期ロットではROMが2枚刺さっているものがあり、この場合PROMを交換しても一部の音色しか使えません。詳しくはこのページの一番最後を参照ください。


●事の発端

2001年の11月、アメリカ在住の、ある方からメールをいただきました。

 「最近貴サイトを発見しました。VL70-mのパラメーターシートを有効に活用しています。勝手ながら"Wind Controller Mailing List"で紹介したところ好評でした」という内容でした。

さらに、「最近このWind listで VL70-m PROMの予約販売がありました。(19.95$+送料)。これはメンバーのボランティアによって実ったもので、メンバーがプリセット音色とオリジナル音色の実用性等について投票を行い、VL70-mのプリセット音色のうちウインドシンセ向きでない37音色を、ウインドシンセ向きの音色に取り替えた、自作のROMです。興味あるならお譲りします」

という旨のありがたいお申し出をいただき、当然、興味ないわけがない!!のでご好意に甘えに甘えて譲っていただきました。(本当にありがとうございましたっっっっ!)

というわけで、はるばる海を越えて到着した「Wind list PROM」、早速試してみたので報告いたします。

●PROM交換手順

 現物は、下の写真左。チューブ状のケースに入って小さな封筒でやってきました。交換手順は、要するに、VL70-m内部の純正ロムをはずし、Windlist promに交換するだけです。ROMはソケット挿し込み式になっているので、半田ゴテは要りません。添付の説明書に従い作業を進めます。

 電源・MIDI等のケーブルを全てはずします。次にVL70-m背面と底面のネジをはずし、底部カバーをずらしながらはずします。底面中央2箇所のネジははずさなくてOK。ネジの種類が異なるので場所を忘れないように。


これが「Wind list PROM」

本体底のカバーをはずしたところ。

 写真左、背面側のバックアップ用電池の手前にあるのが音色用のROMです。(ROMには「1996 YAMAHA XS49680」と書かれていましたが別の番号の場合もあるようです)ROMの表面片方にノッチ(へこみ)がついているので、これがどちら側か憶えておきます。

 次にROMをはずします。ROMをはずす専用工具があればベストなんでしょうが、持っていなかったので、ソケットに挿入されているROMの端にマイナスドライバをさしこみ、テコの原理でゆっくり慎重にはずしていきました。途中ミシッミシッと鳴ったりして少々焦りつつもなんとかはずし終わり、同じ位置にWind list PROMを挿しました。ノッチの位置をさっき憶えておいた純正と同じ向きにします。

 後はカバーを閉じて、電源オン。すると初期表示画面に「Wind list VL70 ROM」の文字が出て、成功! 例えばPr1-003の音色表示は写真右の通り。

 なお今回の作業でIntメモリとCustomメモリの内容が消えたりということはありませんでしたが、万が一の場合に備え、作業前にそれら領域の音色をダンプアウトして保存しておいたほうが良いと思われます。(保存用ソフトはコチラ参照)

 このロムで実際に入れ替わっているのは37音色で、Nortonmusicサイト内の「Best of VL70-m」のページにそのリストとパッチファイルがあります。いずれも既にInternational Wind Synthesis Association(IWSA)(2007年頃閉鎖されました)のアーカイブや他の場所で無償公開されていた音色でExpertEditor等でVL70-mのCstメモリ領域に送り込んで使うことができます。

 このロムは仲間うちだけのボランティアベースでつくられているので入手は難しいと思いますが、どんな音色か試すだけなら前述「Best of VL70-m」のページにある音色パッチを読み込むことで試すことができます。なかなかイイ音色・エグイ音色も多くおもしろいですよ。実は、今回ROM化された音色のうち、Sumo、kEWI02、といった音色は既に私の重要戦力になっていてライブでも使ったりしていた音色なので、これがプリセットから選択できるのはとてもうれしいですね(その分カスタムメモリが空くわけですから。まあそもそもカスタムメモリに6音色でなくて、もっと多く保存できればロム化なんてしなくていいわけですが)。
 ROMに入っているいくつかの音色の私によるデモ演奏はこんな感じです。→ wlprom_demo.mp3 (412kB MP3ファイル)

※注意:
 今回のロム配布は、メーリングリスト内でのクローズな配布です。19ドル+送料という価格も実費のみであり、ボランティアベースのものです。商売ではないので、ある程度数がまとまらないとつくらないでしょうし、数も限られるでしょう。私はたまたまある方のご好意によって入手できましたが、メーリングリストとなんのつながりもない日本人がいきなりロム送れ!といっても迷惑がかかりますので注意してください。まずは音色パッチを試してみて、その上でどうしても入手を希望される方は、メーリングリストに参加し、メーリングリストのPROMに関するログ(Subjectを「PROM」で検索)を全て精読したうえでご自分でメールを出してみてください。(宛先等はそのログ中に書いてあります)

Aug.15,2006、Mar.21,2008追記:

2005年10月にjinoさんよりBBSにいただいた書き込みによれば(大感謝!)、コチラにてとりあえず誰でもこのWind list PROMを注文できるようになっているようです。ただし、あくまでもボランティアベースでの発送になりますので、納期その他、その旨考慮了承した上で注文しましょう。(2008年3月現在でも注文できるようです)



●Patchman Music社のPROM(TURBO VL Chip)について

2003年春頃より米国Patchman Music社にて、上記”Windlist prom”と同じくROMの交換というコンセプトでVL70-mにPatchman Musicオリジナルの音色を追加する「Patchman Music TURBO VL Upgrade Chip for Yamaha VL70-m 」が販売されています。PROMの換装作業そのものは本ページで紹介したやり方と同様です。こちらのPROMは商業ベースの製品ですので誰でも注文することができます。申し込みは英語になりますが、クレジットカードがあれば、専用フォームに住所等入力すればよいので比較的簡単に注文できると思います。日本国内への発送もOKです。音色の視聴等、詳細はリンク先を参照ください。




●重要:VL70-mの一部のロットではPROM交換しても一部の音色しか使用できない

2003年末にAchiさんよりBBSにいただいた書き込みによれば(大感謝!)、VL70-mには、音色ROMが2個刺さっているロットがあり、このようなロットでは一方のROMを交換しても新しいPROMの一部の音色しか使えない、とのことです(残って刺さっているPROM収録の音色(全音色の半数)と、新PROMの半分の音色しか使えない)。2個刺さっている場合、上の写真のROMの上側に丁度同じ形で配線されていますが、そこに同じ形のROMが刺さっています。

詳しくはBBSの書き込みを参照していただきたいですが、おそらく、最初期製造ロットのVL70-mではロム2個使用のものがあると思われます。ちなみに私のVL70-mは1999年に新品で購入したもので、これはROMが1個です。ですから少なくとも1999年以降に新品で購入したVL70-mでは問題ない(ROMが一個)と思われますが、それ以前に購入された方、中古購入で製造年がわからない場合はWind ListのPROMやPatchman Music TURBO VL等のPROMを購入される前に、一度VL70-mの蓋をあけて、ROMが2個刺さっていないか確認したほうが良いと思われます。

June.16.2002公開、Mar.21,2008最終改訂

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